MOSを受験して、最短で一発合格する方法を説明します。読者対象はMOSを受験したい社会人ですが、学生にも役立つ内容です。筆者の経験から、「これ以上は無い!」と考えられる秘策をご紹介しています。
なぜMOSの受験は、一発合格することが重要なのか?
「MOSに最短で一発合格したい!」と考えたために、あなたはこのページをご覧になられていると思います。検定試験はできることなら一回で合格したいと思いますよね。特に、MOSの場合は一回で受かることがとても重要な検定試験でしょう。
なぜなら、受験料がやや高額なうえに、不合格になった直後は再受験ができないからです。つまり、落ちてしまうと再受験で費用がかさむだけでなく、時間も必要になります。一発合格しないと非常に面倒な検定がMOSだといえるでしょう。
そこで、どのように受験準備をすれば短期間で一発合格できるのか、詳しくご紹介していきましょう。
MOSを受験、最短で一発合格する方法はコレです!
それでは、MOSを受験して最短で一発合格する方法をご紹介します。7つのポイントがありますので、しっかり頭に入れてください。
MOSの科目は、どれを受けるべきか?
MOS合格のためには、まずは中身をよく知る必要がりますので、最初にどんな科目があるのか知りましょう。MOSでは、以下の科目が実施されています。
科目名 | 読み | 内容 |
---|---|---|
Word | ワード | 文書作成 |
Excel | エクセル | 表計算 |
PowerPoint | パワーポイント | プレゼンテーション |
Access | アクセス | データベース管理 |
Outlook | アウトルック | 電子メール・情報管理 |
現在受験できるのは、上記5種類の科目です。したがって、MOSを受験するといっても具体的にどれを受験するのかを決めなくてはいけません。また、ソフトのバージョンごとに試験が異なりますので、基本的にはバージョンもそろえて受験してください。
では、どの試験を受けるべきなのでしょうか? ここではいくつかの視点で絞ってみます。
有用性を重視したい
有用性というか、非常に意味がある受験という点で言うと、ワードとエクセルの2種類は受けるべきだと思います。これら2つは仕事で確実に使うソフトですから、検定に受かろうが落ちようが、学んだ知識は確実に役立ちます。
合格しやすいものを受けたい
とりあえず受けてみたいとか、本命のワードやエクセルを受ける前に合格して勢いをつけたいといったことであれば、パワーポイントがおすすめです。もし、アクセスが得意な人であればパワーポイントよりもそちらをおすすめします。
どれか1種類だけ受けたい
時間や予算の関係で、どうしても1種類だけ受けたい場合があると思います。その場合であれば、エクセルがおすすめです。おそらくワードより受かりやすいでしょう。あえてワードを受けることで、能力を高めるというのもありだと思いますよ。
MOSの受験すべきレベルとは?
MOSにはレベルというものが設定されています。他の検定で言うと「級」に当たると考えればよいと思います。具体的には、一般レベル(旧:スペシャリスト)と上級レベル(エキスパート)の2つのレベルがあります。
なお、レベルと科目(ソフトのバージョン)の関係が複雑なので、表にまとめました。
Office 2013の科目とレベルは?
科目 | 一般レベル | 上級レベル |
---|---|---|
Word 2013 | ○ | エキスパート Part1 エキスパート Part2 |
Excel 2013 | ○ | エキスパート Part1 エキスパート Part2 |
PowerPoint 2013 | ○ | |
Access 2013 | ○ | |
Outlook 2013 | ○ |
ワードとエクセルのそれぞれに上級レベルがありますが、「Part1とPart2の両方に受からないと上級レベルは取得できない」仕組みになっていますので注意してください。
Office 2016の科目とレベルは?
科目 | 一般レベル | 上級レベル |
---|---|---|
Word 2016 | ○ | ○ |
Excel 2016 | ○ | ○ |
PowerPoint 2016 | ○ | |
Access 2016 | ○ | |
Outlook 2016 | ○ |
ワードとエクセルのそれぞれに上級レベルがあります。(2部制ではありません)
Office 365&2019の科目とレベルは?
科目 | 一般レベル | 上級レベル |
---|---|---|
Word 365&2019 | ○ | |
Excel 365&2019 | ○ |
運営会社の株式会社 オデッセイ コミュニケーションズの発表によると、2020年秋以降にほかの科目や上級レベルの試験が追加されるようです。 ⇒ MOS 365&2019 試験概要
上級レベルは受験すべきなのか?
科目とレベルの関係はご理解いただけたと思いますが、果たして上級レベルまで受けるべきでしょうか? 実用性重視なら、一般レベルまでで十分だと思います。しかし、ライバルに差をつけたいとか、オフィスマスターを取得したいのなら上級の受験も良いでしょう。
ところで、最初から上級レベルを受けることもできますが、おすすめしません。なぜなら、一般レベルの内容を含んでおらず、オフィス製品が使える証明にならないからです。上級レベルを受ける場合は、必ず一般レベルに受かってから取り組んでください。
参考:「オフィスマスター」ってなに?
MOSにはオフィスマスターという称号があります。これは、複数の科目に合格すると付与されるもので、「マイクロソフトオフィスのことなら私に任せなさい!」というような意味があると考えてよいと思います。詳しくはこちら ⇒ MOSの称号
MOSは独学でも受かるのか?
前置きがかなり長くなりましたが、ここからが合格に向けての重要ポイントです。
果たして、MOSは独学でも受かるのでしょうか? 実は、学習という点で考えると独学であろうがパソコン教室で指導を受けようが、大きな差は無いと思います。なぜなら、独習向けの教材が充実しているからです。
もちろん、「オフィスソフトを使ったことがありません」という方の場合は、まず使い方を学ばなくてはいけないので、パソコン教室で学んだほうが良いと思います。すでに使い方が身についている人は、独学で問題ないでしょう。
ただし、独学の場合は教材(テキスト)の選び方が重要になりますので、そこが最も大切なポイントになると思います。
MOSの学習におすすめのテキストとは?
MOSを学習する際におすすめのテキストをご紹介します。独習する場合のテキストは、模擬試験システムの出来の良さがポイントになるでしょう。これは、パソコンにインストールされているオフィスを使って、実際の試験に近い学習ができるものです。
したがって、受験したいバージョンのオフィスが必要になりますが、非常によくできていますので、きわめて学習効果が高いといえます。そこで、筆者の受験経験から、「これならおすすめできる!」というテキストをご紹介しましょう。
FOM出版
FOM出版のテキストは極めて真面目に作ってあり、MOSの範囲を完全網羅しています。模擬試験システムもしっかりしており、一番安心できるテキストだと思います。選択に迷ってしまった場合は、FOM出版を選んでおけば失敗は少ないと思います。
日経BP
日経BPのテキストもかなりしっかりしていますが、試験に出ないと予想される範囲はカットして、合格だけを目的にしているようです。模擬試験システムはよくできており、FOM出版とそん色ありません。最短合格を狙うなら、個人的にはこちらがおすすめです。
その他の教材は?
上記の2出版社以外からもテキストが出ていますが、模擬試験システムの出来がよくなかったり、そもそも模擬試験システムが付属しない場合もありますので、おすすめできません。最も重要な要素が良くないのでは、学習効果が大きく落ちてしまいます。
なお、無料の学習サイトもあるようですが、やはり模擬試験システムの存在がポイントになりますので、積極的にはおすすめしません。
MOSはどんな問題が出るのか?
MOSはどんな問題が出るのかというと、試験問題そのものは守秘義務があるためお話しできませんが、基本的には各社の販売するテキストの内容で対応できます。模擬試験システムをやっておけば、本番の試験でも「やったことがある問題だ」となるはずですよ。
また、知っておいてほしいのが、MOSという試験は正しい(マイクロソフトが推奨する)使い方が問われるところです。つまり、見かけが同じように完成してもダメで、操作手順が正しくないと(所定の操作をしないと)正答として認められないのです。
そのようなタイプの問題ばかり出ますので、問題の傾向や解き方を覚えるのも悪くないのですが、用語と操作手順をしっかり覚える方が重要だと思います。
MOSの難易度は?
MOSの難易度はどうかというと、人によって意見は様々です。「MOSなんて簡単すぎる」という人もいれば、「MOSは難しい」と感じる人もいます。この差は、最初の一歩が正式に習ったのか、それとも自己流なのかの違いだと思います。
先ほどもお話しした通り、MOS試験は正しい操作手順が採点基準ですから、パソコン教室や適切なテキストで学んだ人にとっては何の障壁もないのです。しかし、自己流の人の場合は一からやり直すぐらいの学習が必要ですので、難しく感じるでしょう。
したがって、自分がどちらのタイプかが分かると、MOSの難易度も想像がつくと思います。
また、合格点には受験した時期などでばらつきがあるものの、多くの場合1000点満点で最低700点必要です。合格点という部分で考えても、正しい操作手順を理解していれば、極端に難しいということは無いといえるでしょう。
MOSに受かるには、なにか秘策があるのか?
ここまでいくつかの具体的な方法論についてお話してきましたが、筆者の経験からこれをやれば確実に受かる(と思う)秘策をご紹介します。
模擬問題をやり込む!
まず何といっても、模擬問題をやり込んでください。先ほどから何度か重要だと指摘していますが、徹底的に繰り返し模擬受験しましょう。模擬問題は複数あり、受験ごとに自動採点してくれますが、すべてで満点が安定して獲れるように繰り返し受験してください。
全ての模擬問題で満点が取れるようになってから受験した人で、本番の試験に落ちた人を見たことがありません。それくらい、模擬試験は本番の試験に似ているのです。繰り返し模擬受験して、何度も満点を取ってから本番の試験に臨みましょう。
テキストの解説もしっかり読む!
模擬問題をやり込めば、まず問題なく合格できると思います。しかし、満点を狙うのなら必ずテキストの解説も読んでください。なぜなら、模擬試験システムにはない問題が、本番でたまに出題されるからです。
また、問題に対する勘違いを発見することもあるので、多少時間がある場合はテキストにも目を通して確認しておきましょう。
マウスの右クリックは使わないこと!
マウスの右クリックを使うと、不正解になることがあるようです。例えば、コピーや貼り付けを行う時に問題となります。必ず、リボンのボタンやショートカットキーを使うようにしてください。(マウスの動きは試験システムで監視しにくいのでしょうね。)
受験者IDを早めに取得する!
MOSの受験は、事前に Certiport(試験システムの提供元)のサイトでアカウントを作成しておく必要があります。これを怠って、試験当日にあたふたしている方がしばしばいますので、必ず事前登録してIDを取得しておきましょう。
試験が近いというのに気合が入らないという方も、アカウントを作ると、受験に現実味を感じて気持ちが切り替わるのではないかと思います。 ⇒ 受験者ID登録
受験日を早めに決めてしまう!
試験対策を始めたら、早々に受験日を決めてしまうのも一つの方法です。受験日が未定だとどうしても練習に身が入らない可能性がありますので、気合を入れるためにも試験をいつ受けるか、勉強の開始直後に決定してしまってもよいかもしれませんね。
まとめ:模擬試験システムをやり込むこと!
MOSを受験して最短で一発合格する方法を説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
単純に考えると、合格しやすいのはパワーポイントですが、アクセスが意外と受かりやすいので得意な方は検討してください。また、ワードはとにかく所定の操作をしないと全く正答にならない傾向が強いですが、他の科目はそこまでではないようです。
このような点を考えると、模擬試験システムで徹底的に練習を繰り返して、正しい操作方法を体に叩き込むことが最短合格の秘策です。また、右クリックを多用する方は、MOSでは控えるようにしてください。変なところで減点されるのは嫌ですからね。
とにかく、模擬試験システムで満点が連発できれば、まず合格できますから騙されたと思って繰り返し模擬受験してください。検定試験が苦手な方でも、きっとうまくいきますよ。
以上、MOSを受験して最短で一発合格する方法でした。受験を検討されている方の参考にしていただければ幸いです。