新卒がすぐ辞める、企業がすべき対策とは?

新卒がすぐ辞める、企業がすべき対策とは?

新卒すぐ辞める場合に、企業がすべき対策を説明します。読者対象は、新卒社員がすぐ辞めることにお悩みの方です。なぜすぐ辞めるのか、近年の新卒の考え方を紐解きながら企業が気づくべきポイントを解説しています。

なぜ新卒がすぐ辞めることに、企業が対策すべきなのか?

「うちの会社は新卒がすぐ辞める」とお嘆きの方が、こちらのページをご覧になられていると思います。確かに、せっかく入社してくれた若い力なのに、みすみす逃してしまうのはとてももったいない話ですよね。3年どころか3カ月で辞める新卒もいるでしょう。

そこで考えるべきなのが、すぐ辞める原因は「やめる本人の問題」とは言い切れない点です。ほとんどの場合、企業側にも問題があるといえます。つまり、現代の若者が働きたいとは思えないような会社になってしまっている可能性が高いんです。

そこで、新卒がすぐ辞めることにどのような対応をすべきなのか、最近の若者の考え方を紐解きながら考えていきましょう。

新卒がすぐ辞める、企業がすべき対策のポイント!

それでは、新卒がすぐ辞めることに対して企業がすべき対策のポイントを説明します。ポイントは5つありますので、しっかりと頭に入れてください。

新卒がすぐ辞める理由とは?

まずは、新卒がすぐ辞める理由を知りましょう。なぜなら、これが辞める原因であり、原因に見合った対策を施せば、すぐ辞める新卒社員を減らせるからです。では、どんな理由で辞めてしまうのか、重要なものを挙げてみましょう。

配属が合わない

配属先が自分に合っていないという理由で辞める新卒は、かなりの数に上るようです。俗にいう「配属ガチャ」というやつですが、自分に合った配属先に行けるかどうかは運次第ということを指しています。つまり、合わない配属先は「ハズレ」ということになります。

多くの若者は、自分に合った仕事を見つけるように教育されていますので、配属先がガチャで決まるような状況では、その瞬間に学んできたことすべてが崩壊します。当然やる気を失ってしまい、辞めることを考えて実際に行動してしまうんです。

新卒の新入社員の配属で、ミスマッチを防ぐ方法についてご紹介します。読者対象は会社の人事担当者ですが、経営者にも参考になると思います。ミスマッチが起こる根本と、それに対する本質的な対策を解説しているからです。

上司が合わない

上司(含む先輩)が自分と合わないという理由も、辞める原因として多いようです。現代の若者はいわゆる昭和的な上下関係の世界で生きてきていませんので、そのような関係性の会社や部署では、「こんなところでは働けない」と感じてしまいます。

これは体育会系の学生でも同じで、昔のような上下関係が崩れています。上から押さえつけるようなやり方の上司では、とてもじゃないですがついていけません。人によってはパワハラだと感じることでしょう。それくらい若者との感覚にズレがあるんです。

未来が見えない

ある会社では、社長が入社式で新入社員に贈った言葉を聞いて、退職を決めたという話があります。会社名や話の内容は控えますが、社長の話を聴いて「この会社に勤めても明るい未来は来ない」と新卒入社の社員が思ったそうなのです。

社長の真意が伝わらなかった可能性もありますが、苦しい思いをしてまで頑張ろうとは思わないのが現代の若者です。自分を成長させるための辛さ(例えば筋トレ)であれば受け入れてくれますが、ただただ耐え忍ぶようなことはしません。

漠然とした理由かもしれませんが、未来が見えない会社には、若者でなくても勤めたいとは思えないですよね(中高年層であれば家族を養うために仕方なく働くでしょうが…)。

令和の新卒に定年まで居る気はない?

定年退職のイメージ

令和の新卒には、定年まで同じ会社に勤めるということを考えている人は少ないようです。自分にとってより条件の良い会社に移ることを、良しとしている傾向にあります。なぜなら、働くことが第一ではないからです。

プライベートを第一とするのが令和の新卒で、そのためにお金を稼ぐのが働くことだと考えている人がとても多いのです。したがって、同じ会社で働き続けても年収が上がらないのであれば、より稼げる会社に移ることが当たり前であると考えています。

だから、「この会社ではダメだ」と思った瞬間に退職を決め、別の会社に移るために転職活動を行うのです。それがたとえ入社して数週間でもです。つまり、長く勤めることが大事なのではなく、どれだけ条件の良い会社で効率よく稼ぐかが重要なのです。

令和の新卒は、これまでとは根本的に考え方が違うことをぜひ理解しておいてください。

「長い」ことが重要なのではなく、「中身」が重要であると考えているともいえるでしょう。

どれくらいの期間で辞めている?

ところで、新卒の社員がすぐ辞めるといっても、どれくらいの期間勤めた後で退職しているんでしょうか? 早い人だと入社後数日で辞めてしまうこともあるようですが、ある程度パターンがあるようなんです。具体的には以下の通りです。

  • 1年以内…1ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月
  • 1年以上…1年、2年、3年

1年以内で辞める人もいれば、3年以内で辞める人もいるようです。すぐ辞めてしまう人は、おそらく入社時から自分と会社の間にズレがあることに気づくのだと思います。また、3年ほど勤めてから辞める人は、働くうちに合わないことに気づくのでしょう。

場合によっては、転職した際にある程度通用するように、最低限の社会常識や能力を身に着けてから辞めているのかもしれません。このように、すぐ辞めるといっても最低でも数ヶ月の勤務期間があることが分かりますね。

企業側に問題があることを認識できていますか?

すでにお気づきかと思いますが、実は企業側の問題が大部分を占めているのです。これまでであれば、新卒社員が企業文化や社会通念に合わせるのが当たり前でした。ところが現代の若者が受けてきた教育からすると、世の中が間違っていることになります。

したがって、ある程度は企業側が新卒者に合わせることが必要になるのです。これができないと、彼らの人生を全否定することと同意義になるでしょう。基本的に、彼らは学校で習ったことがすべてですので、それと違いが大きいほどショックを受けます。

そして、ズレが大きいことに気づくと「この会社はおかしい」とか「完全にパワハラだ」という考えに至ります。なので、「現実社会は違いますよ」ということを教えつつも、新卒者に合わせることをしなくてはいけないのです。

そのようなやり方ができていない企業は、簡単に若者から切られてしまうといえます。

最初の3ヶ月が勝負です!

ビジネスシーン

新卒社員を早期離職させないためには、現実を知ってもらうと同時に会社も彼らに合わせることが大切なわけですが、それをいつまでに教えるべきなのかといえば、ズバリ「入社後3ヶ月以内」でしょう。この期間に現実と彼らの間にあるズレを理解してもらうのです。

なぜなら、「3ヶ月」というのは離職を決断するタイミングだからです。入社後3ヶ月の間に自分と会社のマッチングを検討して、合わないと感じたら辞める人がとても多いようです。したがって、この3ヶ月の間に実施する研修やセミナーがポイントになります。

辞めるまでの期間から考えれば、最初の1ヶ月で大切なことを理解してもらう必要があると思われます。

またこの間に、本人の適性をしっかり調べてミスマッチのない配属を考えるべきでしょう。仕事に対するマッチングだけでなく、上司に対するマッチングもよく確認してください。その際に役立つのがEQPIテストの実施です。

EQPIテストは性格的な適性が分かりますので、モチベーションを下げない配属を行うことが容易になります。また、人間力も分かりますので、仕事へのやる気や指示待ちか否か、人付き合いの上手さなどがハッキリします。いずれも数値とグラフで明確になりますよ。

まとめ

ここまで、新卒がすぐ辞めることへの対策をお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?

新卒の社員がすぐ辞めてしまう原因から始まり、最近の若者が抱いている仕事への考え方について説明しました。そこから分かるのは、会社側の対応に問題がある場合が多いということでした。会社が令和の新卒についていけていないんですね。

もちろん、会社が新卒者に合わせるだけでは解決しませんので、彼らに現実を理解してもらうことも必要です。ではそれをいつまでにするべきかといえば、入社後3ヶ月以内が妥当だといえるでしょう。彼らにとって、「石の上にも三年」は死語だといえます。

新卒がすぐ辞めることを決して放置しないでください。彼らが可哀そうなだけでなく、会社にとっても大きな損失です。長い目で見て将来を担う人材が育たないばかりか、募集にかかった費用(何十万円、会社によっては何百万円)も水の泡ですよ。

先ほど紹介したEQPIテストで人間性を調べるなど、何かしらの新しい試みを実施して、早期離職の防止に努めていただければ幸いです。

以上、新卒がすぐ辞めることに関して、企業がすべき対策をお話ししました。

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