基本的性格特性(Big5)の知的好奇心について説明します。読者対象は、知的好奇心について詳しく知りたい方です。特性を詳しく説明しただけでなく、知的好奇心の高・低による性格の違いについても分かりやすく解説しています。
なぜ基本的性格特性(Big5)の、知的好奇心が重要なのか?
「基本的性格特性(Big5)の知的好奇心とは、何を表しているんだろうか?」と考えたために、あなたはこちらのページをご覧になられていると思います。知的好奇心という言葉だけだと、どうしても基本的性格特性における意味については分かりませんよね。
「人間の性格は5つの因子の組み合わせで構成されている」としている理論が、基本的性格特性いわゆる Big5 と呼ばれるもので、その一つが知的好奇心です。つまり、知的好奇心を知ることは基本的性格特性の一部を理解することだといえます。
そこで、基本的性格特性(Big5)を理解するために、知的好奇心にはどのような特徴があるのか詳しくご紹介していこうと思います。
基本的性格特性(Big5)の知的好奇心、ポイントは5つです!
それでは、基本的性格特性(Big5)の知的好奇心についてポイントをご紹介します。全部で5つありますので、しっかりと目を通してください。
基本的性格特性(Big5)の知的好奇心とは何か?
基本的性格特性(Big5)の知的好奇心とは、「知識の獲得に対する開放的な姿勢」と定義されています。もう少し具体的に解説すると、いろいろなことを知りたいと思うかどうかという点について、どの程度の高さがあるのかを表しています。
知的好奇心が高く表れる人は、「未知のことへの興味や知識を得ること」を重視します。低い場合は、「既に知っていることや今やるべきこと」を重視します。
知的好奇心を構成する概念とは?
知的好奇心は、3つの構成概念によって形作られていますが、具体的には次の通りです。
- 情報欲
- 緻密性
- 論理性
情報欲
情報欲という構成概念の定義をご紹介すると、「分からない事があると知りたいと思う姿勢」となっています。つまり、情報を得ようとして行動することに関係する性格であることが、分かると思います。
この概念が高く出る人は「分からないことは知りたい」と思い、低く出る人は「すべきことを優先して、知りたいことを後回しにできる」と考えられます。
緻密性
緻密性という構成概念の定義をご紹介すると、「情報収集を周到に進める姿勢」となっています。つまり、一つのことを細かく数多くの情報を入手する(深く関心を持つ)ということに関係する性格であることが、分かると思います。
この概念が高く出る人は「情報収集を周到に進めるのが好き(得意)」で、低く出る人は「情報は必要量だけ収集するのが好き(得意)」であると考えられます。
論理性
論理性という構成概念の定義をご紹介すると、「断片的でなく体系的に物事を考える姿勢」となっています。つまり、物事を順序だてて矛盾や破綻が無いように思考するかどうかに大きくかかわる性格であることが、分かると思います。
この概念が高く出る人は「物事を順序だてて考えるのが好き(得意)」で、低く出る人は「理屈よりも直感的に物事を考えるのが好き(得意)」であると考えられます。
知的好奇心の高・低で分かる性格とは?
ここまで3つの構成概念を個別に見てきましたが、それらをまとめて「知的好奇心全体」として見たときの高・低では、どのような性格が分かるのでしょうか? 高い場合と低い場合それぞれについて見ていきましょう。
知的好奇心が高い場合の性格
知的好奇心が高いと、以下のような性格が見られます。
- 良い面・・・知りたいことや疑問に対し、探求する姿勢を持つ
- 悪い面・・・本来の目的を忘れ、興味のあることについ流されてしまう
知的好奇心が低い場合の性格
知的好奇心が低いと、以下のような性格が見られます。
- 良い面・・・やるべきことに対し、しっかりと対応できる
- 悪い面・・・好奇心が薄く、知らないことに対し興味が持てない
『性格』の考え方とは?
Big5では、傾向が高いから良いとか低いから悪いという考え方ではなく、高い場合と低い場合それぞれに良い面と悪い面があるとしています。つまり、高・低だけを見るのではなく、良い面が出ているかどうかを確認するのが正しい見方だといえるでしょう。
例えば、『情報欲』が高くて情報収集が好きな人は、新しい情報を得るために常時アンテナを張っています。しかしその一方で、目の前のやるべきことに集中できないことがあります。つまり、性格は善し悪しが表裏一体であるといえます。
性格は変えられるのか?
心理学の世界では、残念ながら「性格は簡単に変わらない」とされています。厳密には、訓練し続けると変えることは可能だけれども、何十年とかかる場合が多いそうです。そのような理由から、「性格は変わらない」と考えるほうが分かりやすいといえます。
その代わりに、性格は良い面を出すように心がけるべきでしょう。例えば、知的好奇心が高い人は情報収集が得意ですが、目の前のことに集中できません。ですので、なるべく興味のあることを仕事にできると、良い面が出てくると思われます。
逆に低い人は目の前のやるべきことに集中できますが、好奇心が薄いです。なるべく同じことを繰り返すような仕事をすれば、良い面が出るでしょう。
このように、性格は変えるのではなく良い面を引き出すように心がけることで、他者と良好な関係を持つことができるのです。
性格を調べるには?
とりあえず簡単に性格を調べるのであれば、ネットで無料のサイトが見つかると思います。ですが、基本的性格特性である Big5 を正式に調べようと思ったら、有料の検査を受ける必要があります。当サイトで受検の申し込みができますのでご利用ください。
まとめ
基本的性格特性の知的好奇心についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
知的好奇心とは自身の知識欲のことで、情報収集や知識を得ることが好きなのかという点を表しています。知的好奇心が高い人は情報収集が得意か、集中力に欠けます。どちらが強く出るかで、物知りとも注意散漫ともなるわけですね。
一方で、知的好奇心が低く出る人は目の前のことに集中するものの、知識が広がりません。どちらが強く出るかで、集中力が高い人とも物を知らない人ともなるわけです。このように、知的好奇心が高くても悪い面があり、低くてもよい面があることを知っておきましょう。
以上、基本的性格特性(Big5)の知的好奇心についてご紹介しました。