基本的性格特性(Big5)の良識性について説明します。読者対象は、良識性について詳しく知りたい方です。特性を詳しく説明しただけでなく、良識性の高・低による性格の違いについても分かりやすく解説しています。
なぜ基本的性格特性(Big5)の、良識性が重要なのか?
「基本的性格特性(Big5)の良識性とは、何を表しているんだろうか?」と考えたために、あなたはこちらのページをご覧になられていると思います。良識性という言葉だけだと、どうしても基本的性格特性における意味については分かりませんよね。
「人間の性格は5つの因子の組み合わせで構成されている」としている理論が、基本的性格特性いわゆる Big5 と呼ばれるもので、その一つが良識性です。つまり、良識性を知ることは基本的性格特性の一部を理解することだといえます。
そこで、基本的性格特性(Big5)を理解するために、良識性にはどのような特徴があるのか詳しくご紹介していこうと思います。
基本的性格特性(Big5)の良識性、ポイントは5つです!
それでは、基本的性格特性(Big5)の良識性についてポイントをご紹介します。全部で5つありますので、しっかりと目を通してください。
基本的性格特性(Big5)の良識性とは何か?
基本的性格特性(Big5)の良識性とは、「良心や道徳心を持って誠実に他者や事柄と向き合う姿勢」と定義されています。もう少し具体的に解説すると、常識的でルールを守れる人であるかどうかという点について、どの程度の高さがあるのかを表しています。
良識性が高く表れる人は、ルールや決まり事などを守ることを重視します。低い場合はルールや決まり事などを守ることをあまり重視しません。
良識性を構成する概念とは?
良識性は、3つの構成概念によって形作られていますが、具体的には次の通りです。
- 役割意識
- 誠実
- 完遂
役割意識
役割意識という構成概念の定義をご紹介すると、「役割を果たすことが必要と考える姿勢」となっています。つまり、与えられた仕事や立場に合わせて行動することに関係する性格であることが、分かると思います。
この概念が高く出る人は「役割をこなすのが好き(得意)」で、低く出る人は「役割にこだわらず自由にすることが好き(得意)」であると考えられます。
誠実
誠実という構成概念の定義をご紹介すると、「自分が仮に損をするとしても社会や法のルールを破らない姿勢」となっています。つまり、ルールと自分のどちらを優先するのかということに関係する性格であることが、分かると思います。
この概念が高く出る人は「ルールを重んじるのが好き(得意)」で、低く出る人は「ルールを柔軟に捉えるのが好き(得意)」であると考えられます。
完遂
完遂という構成概念の定義をご紹介すると、「一度手掛けたことは粘り強く進め、中途半端にしない姿勢」となっています。つまり、粘り強く最後までやり遂げるかどうかに大きくかかわる性格であることが、分かると思います。
この概念が高く出る人は「粘り強く続けるのが好き(得意)」で、低く出る人は「達成不可能な場合は中断し、無理に続けないのが好き(得意)」であると考えられます。
良識性の高・低で分かる性格とは?
ここまで3つの構成概念を個別に見てきましたが、それらをまとめて「良識性全体」として見たときの高・低では、どのような性格が分かるのでしょうか? 高い場合と低い場合それぞれについて見ていきましょう。
良識性が高い場合の性格
良識性が高いと、以下のような性格が見られます。
- 良い面・・・正しいことを誠実に行おうとする姿勢がある
- 悪い面・・・状況に応じた対応ができず、「べき論」に陥りがち
良識性が低い場合の性格
良識性が低いと、以下のような性格が見られます。
- 良い面・・・理想にこだわりすぎることなく、状況に応じた対応が取れる
- 悪い面・・・やるべきことに対し真摯に向き合わない。誠実に対応しない
『性格』の考え方とは?
Big5では、傾向が高いから良いとか低いから悪いという考え方ではなく、高い場合と低い場合それぞれに良い面と悪い面があるとしています。つまり、高・低だけを見るのではなく、良い面が出ているかどうかを確認するのが正しい見方だといえるでしょう。
例えば、『役割意識』が高くて役割を果たすことを重んじる人は、与えられた仕事を完ぺきにこなします。しかしその一方で、自分の担当外のことにはタッチしない可能性があります。つまり、性格は善し悪しが表裏一体であるといえます。
性格は変えられるのか?
心理学の世界では、残念ながら「性格は簡単に変わらない」とされています。厳密には、訓練し続けると変えることは可能だけれども、何十年とかかる場合が多いそうです。そのような理由から、「性格は変わらない」と考えるほうが分かりやすいといえます。
その代わりに、性格は良い面を出すように心がけるべきでしょう。例えば、良識性が高い人は型にはまるのが得意ですが、枠をはみ出ることができません。ですので、なるべく同じことを繰り返すような仕事をすると、良い面が出てくると思われます。
逆に低い人は臨機応変に対応できますが、型にはまるのが苦手です。なるべく変化の多い仕事やアイディアが必要な仕事をすれば、良い面が出るでしょう。
このように、性格は変えるのではなく良い面を引き出すように心がけることで、他者と良好な関係を持つことができるのです。
性格を調べるには?
とりあえず簡単に性格を調べるのであれば、ネットで無料のサイトが見つかると思います。ですが、基本的性格特性である Big5 を正式に調べようと思ったら、有料の検査を受ける必要があります。当サイトで受検の申し込みができますのでご利用ください。
まとめ
基本的性格特性の良識性についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
良識性とは社会とのかかわり方のことで、良心や道徳心を持っているのかやルールなど決まり事を守る人なのかという点を表しています。良識性が高い人はルールを重んじるか、型にはまります。どちらが強く出るかで、まじめな人とも硬い人ともなるわけですね。
一方で、良識性が低く出る人は臨機応変に対応するものの、型にはまるのを嫌います。どちらが強く出るかで、独創的なアイディアマンとも変わった人ともなるわけです。このように、良識性が高くても悪い面があり、低くてもよい面があることを知っておきましょう。
以上、基本的性格特性(Big5)の良識性についてご紹介しました。