人材育成がうまくいかない時の、主な問題点と対策を説明します。読者対象は人材育成を担当されている方ですが、経営者が読んでも気づきがあるでしょう。枝葉末節ではない、根本原因について詳しく言及しているからです。
人材育成がうまくいかない、問題点と対策を知る意味とは?
「人材育成がうまくいかない…」とお嘆きの方が、こちらのページをご覧になられていると思います。おそらく、人材育成で成果が上がるように様々な方法を試されたものの、うまくいかずに芳しくない状況が続いているのではないでしょうか。
思ったように人材育成がうまくいかないのは、根本的な問題点が解決されていないからではないかと考えられます。具体的には、スタート時点で問題を抱えたままになっており、それに気づかないまま育成プログラムを開始している可能性があるのです。
そこで、問題点を知りその対策を講じて、効果的な人材育成を行う方法について詳しくお話していきましょう。
人材育成がうまくいかない、知っておくべきポイントは6つです!
それでは、人材育成がうまくいかないときに知っておくべきポイントを説明します。ポイントは全部で6つありますので、しっかり目を通してください。
そもそも、人材育成とは何か?
最初に、人材育成の目的について整理しておきましょう。
人材育成とは、簡単に言うと社員教育のことを指すと考えられます。自社に貢献するように仕事の知識や技術を指導したり、社会人としての基本的な知識や常識を教え込んだりすることではないでしょうか。もちろんそれが、個人の成長を促すことにもなるでしょう。
ところで人材育成について別の見方をすると、基本的には個人を育てているもののそれがやがて集団となり、企業全体を支えるようになるという構図であることが分かります。なので、これがうまくいかないと、会社の存続にかかわる非常に危険な状況になるのです。
このような点があるので、人材育成を成功させるために様々な方法や手法が存在しており、このページを読まれているあなたも、これまでにいくつか試されてきたのではないでしょうか。しかし、その様々な方法がどうもうまくいかないのだと思います。
人材育成がうまくいかない、問題点はどこなのか?
では、なぜ人材育成がうまくいかないのでしょうか? うまくいっている事例はたくさんあるのに自社だけなかなか結果が出ないのは、何か問題があるはずです。そこで、その問題点について探ってみましょう。
人材育成の方法に問題はないのか?
人材育成の方法に問題はないと思われます。なぜなら、成功事例が多数あるからです。また、うまくいかない方法は淘汰されるはずですから、方法そのものに問題があるとは考えにくいのです。したがって、育成方法は信じてよいと思います。
もし問題があるとすれば、育成方法の選び方が良くないのかもしれません。人材育成の方法は多種多様ですから、自社の社員や風土に合った方法を選ばないとうまくいかない可能性があります。今の選択に誤りが無いか確認が必要でしょう。
指導者に問題はないのか?
指導者に何か問題があるかもしれません。いわゆる指導力不足の可能性です。とはいえ、指導力という言葉で片づけてしまうと範囲が広くて曖昧ですので、具体的にどんな能力が必要なのか例示してみましょう。
専門的な仕事であれば、技術力や知識が十分備わっている必要があります。言葉で伝える必要があるため、説明がうまい必要があります。これに関係して、コミュニケーションが活発であることも重要でしょう。指導者自ら声掛けをすることが大切です。
また、自分の感情をコントロールしたり、相手の気持ちを汲み取ったりすることができる必要があります。なぜなら、相手は知識や実力がまだまだ足りない人だからです。「そんなことも分からんのか!」というような接し方では育つものも育たないでしょう。
総じて、指導者には技術や知識だけでなく、教え方や人間力といった内面的な部分、つまり良い人柄が備わっていることも重要ではないでしょうか。ようするに、指導者として適任な人を選んでいるかどうかが大切なのですね。
指導される側に問題はないのか?
一方で、指導される側の人にも問題があるかもしれません。どういうことかというと、どんなに良い指導でも、それにこたえられるだけの資質が教えられる側に要求されるからです。具体的な例を挙げるなら、以下のようなことが必要になると思われます。
言われたことを正しく解釈できる理解力があるか、人材育成の趣旨を理解しているか、やる気を持って受講しているか、自身を成長させたい気持ちがあるか、といったところが必要だと思われます。要するに、向上心を持っていることが条件になるでしょう。
しかし、真面目で向上心がある人でも、指導や育成プログラムが性格に合わない場合もあると思います。このような場合は、当然ですが人材育成がうまくいきません。
具体的な対策とは?
では、どのような対策ができるのでしょうか? 主な問題点である「人材育成の方法の選択」「指導者」「指導される人」それぞれに共通するのが、性格にマッチしているのかどうかという点です。つまり、「性格に合っている」ということが対策になります。
指導される人からすると、性格に合ったやり方をしてもらわないと身につかないばかりか、やる気も失ってしまいます。一方で、指導者は相手の性格に合わせた指導が必要だし、そもそも指導者に向いた性格かどうかも重要です。
さらに、指導者や指導される側の性格にマッチした育成方法を、選択することも大切であるといえます。もちろん、性格だけでなくやる気や向上心といった心も重要で、一言でいえば「人間力」のある人が必要なのではないでしょうか。
どうやって性格を診断するのか?
対策として、「性格に合わせることが大切」とお話ししましたが、それを聞いて「人の性格なんて正確に分かるのか?(洒落です)」と疑問を持たれる方が少なくないと思います。確かにその通りで、性格が分からなければ性格に合ったやり方など不可能でしょう。
そこでご紹介したいのが、EQPIテストです。このテストは、性格と人間力(感情能力)の2つが分かるもので、人材育成のために開発されました。人を育てるためには、まずは人それぞれのパーソナリティを知るところから始めるべきだということなんですね。
例えば、集団が得意なのか一人が得意なのか、目標は大きいほうがやる気が出るのか小さいほうがやる気が出るのかといった、性格特性がはっきりと出ます。これを利用すると、育成プログラムを選択しやすくなるだけでなく、配属の参考にもなります。
さらに人間力が分かりますので、人付き合いが上手な人かどうかや、指示待ちか自ら動く人かといった心の持ちようもハッキリと分かります。このように、人材育成では最初に人間性を確認するテストの実施を検討してみてください。
まとめ
ここまで、人材育成がうまくいかないときの問題点と対策についてお話してきましたが、いかがでしたでしょうか?
人材育成は会社の未来がかかわることですから、とても重要です。そこで様々な方法を用いるわけですが、どうも思ったような結果が出ない場合が少なくありません。その際に考えられる問題は大きく3つありました。
人材育成の方法、指導者の適性、指導される側の資質などですが、この3つに共通するのは人間の性格でした。受け手の性格に合った方法をとらないと、うまくいかないのは当然ではないでしょうか。つまり、最初に人間性を把握することが対策になるのです。
そこで活用すべきなのが、EQPIテストです。このような性格や人間力が調べられる検査を実施して、性格に合った人材育成をしていただければ幸いです。
以上、人材育成がうまくいかないときの問題点と対策でした。