EQPIテストで分かることを説明します。読者対象は、EQPIテストを受検すると何が分かるのか知りたい方です。テストから読み取れる能力だけでなく、EQ マネジメント力とPI 性格特性についても詳しく解説しています。
※EQPIは株式会社EQの登録商標です。
EQPIテストで何が分かるのか?
「EQPIテストを受けると一体何が分かるんだろうか?」と疑問を持たれる方は多いのではないでしょうか。簡単に言うと、受検者の心の状態や性格の特性が分かります。と言ってもこれだけでは漠然としていますので、まだわかりにくいと思います。
具体的には、EQ に関する12の要素と、PI に関する10の要素が数値やグラフ、あるいは解説文によって可視化されます。これらの客観的な視点によって「感情をうまく管理し、利用できる能力」がどの程度あるのかが分かるわけです。
では、それぞれがどのような要素なのか詳しくご紹介しましょう。
EQPIテストで分かることをご紹介!
それでは、EQPIテストで分かることを説明します。テストを受検するとEQとPIの2つが分かりますので、それぞれについて詳しく説明していきます。
EQPIテストで分かる要素とは?
EQPIテストでは、以下のようなEQの4構成12発揮行動とPI性格特性が分かります。
4構成 | 12発揮行動 |
---|---|
自分理解 | 1.自分認識、2.癖認識、3.原因分析 |
他者理解 | 4.状況把握、5.共感、6.対人分析 |
自分活用 | 7.平静、8.創出、9.実行 |
関係構築 | 10.心開、11.気配り、12.動機づけ |
Big5 | Business Big5 |
---|---|
1.外向性 | 1.変革・創造 |
2.協調性 | 2.異文化適応 |
3.良識性 | 3.ストレス適応 |
4.情緒安定性 | 4.自己実現 |
5.知的好奇心 | 5.社会的成功 |
それぞれ、EQについて分かること、PIについて分かることとして順次説明します。
EQについて分かること
EQについて分かるのは感情能力です。具体的には、以下の4構成12発揮行動がグラフと数値で可視化されます。
EQ-自分理解
EQにおける自分理解とは、次のように定義されます。
具体的には、以下の3つの発揮行動の度合いが分かります。
発揮行動 | 説明 |
---|---|
1.自分認識 | 自分自身が感じている気持ちをありのままに感じ、自覚し、知ること。 |
2.癖認識 | 自分の気持ちの感じ方、捉え方の癖を知ること。 |
3.原因分析 | 今の気持ちの原因を考え、分析すること。 |
EQ-他者理解
EQにおける他者理解とは、次のように定義されます。
具体的には、以下の3つの発揮行動の度合いが分かります。
発揮行動 | 説明 |
---|---|
4.状況把握 | 相手の表情や仕草などを観察し、場の雰囲気を把握しながら、相手の話に耳を傾けること。 |
5.共感 | 相手の気持ちや思いを相手の立場に立って理解すること。 |
6.対人分析 | 相手や場の気持ちの感じ方、捉え方の癖を知り、その気持ちの原因を考え、分析すること。 |
EQ-自分活用
EQにおける自分活用とは、次のように定義されます。
具体的には、以下の3つの発揮行動の度合いが分かります。
発揮行動 | 説明 |
---|---|
7.平静 | 気持ちが不安定になりそうなときでも、穏やかで落ち着いた心の状態を保つこと。 |
8.創出 | 目的に応じてその場にふさわしい気持ちをつくること。 |
9.実行 | 一つひとつの行動に気持ちを組み入れて、行動の結果を振り返り次の行動に活かすこと。 |
EQ-関係構築
EQにおける関係構築とは、次のように定義されます。
具体的には、以下の3つの発揮行動の度合いが分かります。
発揮行動 | 説明 |
---|---|
10.心開 | 相手や場に心を開いてもらうために、まずは自分から心を開き、周囲に対して積極的に言葉や仕草、表情を使って気持ちを表現すること。 |
11.気配り | 気配り、目配り、心配りをして、相手の状況や気持ちを先回りして感じ取り、相手が求めている気持ちに応えること。 |
12.動機づけ | 目的を達成するために、相手や周囲の気持ちに積極的に働きかけて動機づけること |
EQについてのまとめ
EQ に関しては、「自分理解・他者理解・自分活用・関係構築」の4構成12発揮行動を可視化することで、感情能力がどの程度備わっているかが見えます。対人能力、つまり円滑な人間関係を築ける能力の有無が分かるともいえるでしょう。
PIについて分かること
PIについて分かるのは性格特性です。具体的には、以下の2種類10特性がグラフと数値で可視化されます。
PI-「基本的」性格特性(Big5)
PIにおける「基本的」性格特性(Big5)は、次のように定義されます。
具体的には、以下の5つの性格特性が分かります。
Big5 | 説明 |
---|---|
1.外向性 | 外界への関心が強く、関わっていく姿勢。 |
2.協調性 | 他者との関係性を構築する姿勢。 |
3.良識性 | 良心や道徳心をもって誠実に他者や事柄と向き合う姿勢。 |
4.情緒安定性 | 時々の感情に左右されず、不快なことでも冷静に受け止める姿勢。 |
5.知的好奇心 | 知識の獲得に対する開放的な姿勢。 |
PI-「ビジネス的」性格特性(Business Big5)
PIにおける「ビジネス的」性格特性(Business Big5)は、次のように定義されます。
具体的には、以下の5つの性格特性が分かります。
Business Big5 | 説明 |
---|---|
1.変革・創造 | 従来の考え方にとらわれずに、新しいものを生み出そうとする姿勢。 |
2.異文化適応 | 異なる風土や文化など、慣れ親しんだ環境以外でも順応し、自身の能力を発揮する姿勢。 |
3.ストレス適応 | ストレスの発生前後の未然防止や事後処理を図る姿勢。 |
4.自己実現 | 他者でなく自分にとってのやりがいを追求する姿勢。 |
5.社会的成功 | 社会的に認められた状態の獲得を目指す姿勢。 |
PIについてのまとめ
「基本的」性格特性と「ビジネス的」性格特性の2つが明らかになることで、どのような性格の持ち主であるかが分かります。性格によって、 EQ 発揮行動が影響される場合が多いですので、感情能力を伸ばす際のポイントが分かるともいえるでしょう。
その他、EQPIテストで分かることとは?
EQPIテストではここまでご紹介した以外にも、以下の3つについて分かります。
仕事への動機(モチベーション)
仕事への動機(モチベーション)を「達成動機」「権力動機」「安全動機」「親和動機」の4分類に分けて診断します。受検者が仕事においてモチベーションとしている順に示します。
EQコミュニケーションスタイル
「発信」「受信」の2軸から EQ コミュニケーションスタイルを「達人型」「聞き役型」「ひとりぼっち型」「お喋り型」の4つに分類します。受検者の気持ちの発信・受信のバランスを確認します。
EQワークスタイル
「主体性」「エネルギー」の2軸からEQワークスタイルを「張り切り型」「こだわり型」「指示待ち型」「応援型」の4つに分類します。受検者の主体性と気持ちのエネルギーのバランスを確認します。
EQが分かると何ができるのか?
EQ によって感情能力が分かると適職が見えます。例えば、営業向きの人であるか、技術職向きの人であるか、管理職向きの人であるかといったことが分かりますので、会社の配属決めや人事においては非常に有用ではないでしょうか。
また、相性の悪そうな人は近づけないように配置するといったこともできるでしょう。もちろん、個人においても感情能力の可視化によって、その人なりの人付き合いの仕方などが分かりますので、他者との円滑な付き合い方ができるようになるでしょう。
このように、個々の特性に応じた組織づくりができますので、人間関係を円滑にし生産性の高い職場にできるわけです。
まとめ
ここまでEQPIテストで分かることをご説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
EQPIテストで分かることは、EQ の4構成12発揮行動と、PI の「基本的」性格特性5つならびに「ビジネス的」性格特性5つでした。これらの情報から読み取れることは、対人能力がどの程度備わっているのかという度合いです。
では、なぜ対人能力について知るのかというと、「ビジネス社会で成功する人物は、ほぼ例外なく対人能力に優れている」ことが分かっているからです。つまり、 EQ は本人にとっても会社にとっても非常に重要な能力であるといえるでしょう。
ぜひ、EQPIテストを活用してビジネスをよりよく進めていただければ幸いです。
以上、EQPIテストで分かることをご説明いたしました。