EQが低い人の特徴を説明します。読者対象は、EQ が低い人の特徴について詳しく知りたい方です。EQが低い人にどのような特徴があるのか、12発揮行動と呼ばれる能力について問題点を解説しています。
EQが低い人には、どんな特徴があるのか?
EQ が低いとはどういうことでしょうか? 一般的に、EQが低い人は対人能力があまり高くありません。つまり、人付き合いがそんなにうまくないといえます。対人関係に消極的な場合もあれば、自分本位で相手に不快な思いをさせている場合もあります。
このような状態にある人を「EQ マネジメント力が低い」と表現します。具体的には4構成に分類されており、それがさらに3つずつの発揮行動に分かれています。したがって、EQ が低い人は4×3の12発揮行動ができていないという特徴があるわけです。
そこで、EQ が低い人にはどんな特徴があるのか、4構成12発揮行動を詳しく説明していきましょう。
EQが低い人は、この12発揮行動ができていません
それでは、EQ が低い人の特徴について説明します。12の分類に分かれていますので多少長くなりますが、ぜひ最後まで目を通していただければと思います。
1.「自分理解」の能力が低い
自分理解とは「自分の気持ちを理解する」ことで、EQ発揮行動の基本となります。具体的には以下の3つの発揮行動です。
自分認識(自分の気持ちを感じ取る)
自分認識が低い人は、「自分の気持ちに注意を向けたり、気持ちを考えたりしないため、喜怒哀楽を自覚していない」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 自分の行動を省みない
- 自分が怒っていることに気付かない
- 時間と仕事に追われている
- 気持ちについて話さない
- 状況に流されやすい
癖認識(自分の気持ちの癖を知る)
癖認識が低い人は、「怒りっぽい、我慢や慢心しやすいなど、気持ちの癖を知らないため、気持ちの調整が難しい」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 場当たり的な行動をする
- その場に必要な気持ちがつくれない
- 自分の好き嫌いで行動する
- 場違いな行動(表情や言動)をする
- 自分自身の行動傾向を知らない
原因分析(沸き起こる気持ちの原因を考える)
原因分析が低い人は、「気持ちの原因を分析しないため、起こりうる事態を予測できない」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 気持ちの整理ができない
- 問題解決行動につながらない
- 八つ当たりする
- 同じ失敗を繰り返す
- 配慮に欠けた行動を取ってしまう
2.「他者理解」の能力が低い
他者理解とは「他者の気持ちを理解する」ことで、相手の気持ちに共感したり、相手の感じ方の癖を知ることです。具体的には以下の3つの発揮行動です。
状況把握(相手や場を観察し、傾聴する)
状況把握が低い人は、「場の空気を読まず、相手の話に耳を傾けないため、相手の気持ちが感じ取れない」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 自分本位な行動をしてしまう
- 場違いな発言が多い
- 相手の気持ちを害するような言動をしてしまう
- 相手の話を聞かない
- KYと言われる
共感(相手や場に共感する)
共感が低い人は、「相手の立場に立って理解しようとしないため、相手との心の距離が離れてしまう」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 人の気持ちが分からないと言われる
- すぐに自分の話をしてしまう
- 自分勝手な言動が多い
- 相手の判断基準が分からない
- 対人トラブルを解決できない
対人分析(相手や場の気持ちの癖を知り、原因を考える)
対人分析が低い人は、「相手の気持ちの原因を考えないため、変化を予測したり、適切な働きかけができない」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 相手がどのように感じているかに驚く
- 対人トラブルが多い
- 同じ失敗を繰り返す
- 相手の気持ちに配慮しない言動が目立つ
- 相手の気持ちや真意を読み取ることが苦手
3.「自分活用」の能力が低い
自分活用とは「自分の気持ちを活用する」ことで、状況に応じた気持ちをつくったり、行動に移すことです。具体的には以下の3つの発揮行動です。
平静(気持ちの平静を保つ)
平静が低い人は、「予想外のことが起きると、気持ちが不安定になり動揺しやすく、冷静さを欠いた行動をとる」特徴があるので、以下のような行動になります。
- イラっとすると、周囲に八つ当たりをする
- キレやすい
- 気分屋の印象を周囲に与える
- 物事の取り組みに一貫性がない
- 動揺からの立ち直りが遅い
創出(目的に合わせた気持ちをつくる)
創出が低い人は、「問題や課題を解決するための気持ちが創り出せない」特徴があるので、以下のような行動になります。
- うぬぼれやすい
- 疲労感から抜け出せない
- 途中で投げ出してしまうことがある
- 気持ちの切り替えができない
- 集中力に欠ける
実行(気持ちを行動に反映し、フィードバックを得る)
実行が低い人は、「行動したい気持ちよりも、現実にとらわれて行動が起こせずに、次に活かすこともできない」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 情熱や思いに振り回される
- 創造力がはたらかない
- マニュアル通りに行動しがちである
- 三日坊主を繰り返す
- 期待以上の結果がでない
4.「関係構築」の能力が低い
構築関係とは「対人関係を構築する」ことで、自分から心を開き、相手の求める気持ちに応えたり動機づけしたりすることです。具体的には以下の3つの発揮行動です。
心開(相手や場の心を開くために、自分から気持ちを表現する)
心開が低い人は、「話しかけにくい印象を与えるため、相手を遠ざけてしまう」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 自分から挨拶をしない
- 隠し事をしていると思われる
- 考えていることが分かりにくい
- 情報が入りにくい
- 話しかけにくい
気配り(相手や場に気を配り、その気持ちに応える)
気配りが低い人は、「相手や場に対して気配りをしないため、配慮に欠けた行動をとる」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 人に興味がない
- 冷たい印象を与える
- 人間関係が上手くいかない
- 配慮に欠けた言動が目立つ
- 失礼な人と思われる
動機づけ(相手や場を動機づける)
動機づけが低い人は、「相手や場を巻き込むことができずに、目的を達成するまでに時間がかかる」特徴があるので、以下のような行動になります。
- 人に対して消極的になる
- 個人プレーが目立つ
- 必要な時に必要なことが言えない
- 意見の一致に時間がかかる
- 一体感を生み出せない
まとめ
ここまでEQが低い人の特徴をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
EQが低い人は、「自分理解」「他者理解」「自分活用」「関係構築」の各能力があまり発揮されていません(全てが低い人はそんなにいないと思いますが…)。ようするに、「場や相手の気持ちを感じられず、それに応じた気持ちづくりや行動ができない人」と言えます。
ところで、EQ はトレーニングすることで高くなりますので、低い人であってもがっかりすることはありませんよ。筋トレのように12発揮行動それぞれに鍛え方がありますので、それを日々の生活で意識していくことで、EQは高くなる場合がほとんどです。
EQが高くなれば、人間関係に悩むことが大幅に減ります。ぜひうまく活用して、仕事や日々の生活を豊かにしていただければ幸いです。
以上、EQが低い人の特徴をご紹介しました。